竿屋の独白

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2013年 09月 29日

業務連絡

今年の「竹のフィッシング・クラフト展」の雑誌掲載用の広告が届きました。縦長なのでちょっと加工して、ひとあしお先に。
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会場が国営なもんでイベントの名前や使用上のルールまで、ちょっとした制約があって地味な名称になってます。
展示品に価格表示をするのはかまわないけど、会場での現金販売はNGになってます。予約はかまわないそうです。

細かい事はおいといて・・・。
当工房の出展は、シングルハンド・ツーハンドのデモロッドが10本以上とアウトレット品です。テーパーデザインにてこずらされたスプライスト・ジョイントも出展します。どれも実際にラインを入れて試投できますので、ご希望の方は担当者にお声がけ下さい。

昨年は紅葉の時期と重なって駐車場が満車になり、大変ご不便をおかけしてしまったので、今年は1週早く開催します。今年の紅葉はどういう事になるのやら・・・。たくさんのご来場をお待ちしております。
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by kurirod | 2013-09-29 10:43 | その他 | Comments(0)
2013年 09月 26日

お受験

お受験? 何の? サオの。サオ屋ですもん・・・。

で、受験生は8ft.と9ft.のシングルハンド。
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左の2本が8ft.、右端のが9ft.。ライン番手? それを確認するためのテスト。仮り組みの状態である程度見当はついているが、本組みしてグリップの長さが変わったりすると、借り組みで出しておいたガイド位置を微妙に変更しなければならない事がある。そのままでも支障はないが、やはりベストの状態で振ってもらいたい。

ベンディングカーブ色々。写真上、左から順に。
左の2本は「2ハンドロッドで使うようなラインをシングルハンドで使ってしまおう」というコンセプト(?)だから、
本流でシンクティップを付けたヘッドの釣りに使えるくらい強め。
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ラインはRIOの Flight Head にフローティングティップ。借り組みの時もそうだったけど、350gr.(22.68g)か375gr.(25.92g)か迷うところ。カーブはスムーズでバットからきれいに曲がってくれるので “楽チンキャスト” ができる。Angler's Choice シリーズの延長線と言っていいアクション。

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入っているのは AIRFLO の Skagit Compact 420gr.(27.22g)。こいつは従来とはかけ離れたテーパーの取り方をしているので、ティップもバットもかなり強い。製作過程でジョイント部のスウェルが設計より0.5mmくらい細めになってしまったのが気になっていたが、やはり出た。タメていくとジョイント部の真ん中に ‘くの字’ の曲がりが出てくる。ティップとバットを強くした分ジョイントにシワ寄せがきた感じ。キャスト時にこれを感じる事は無いようだが、あまり面白いことじゃないネ。他は問題無いのに、この一点だけが残念で悔しい。
あまり曲げてないように見えるけど、片手で持って曲げた状態をキープできるのはこのくらいが限度。これ以上曲げた状態をキープしようとするとプルプルしちゃって写真が撮れなかったのよ。

アクションはといえば、竿が勝手に仕事をしてくれるようなタイプではなく、仕事をさせるゾと気合を入れて振らないといけないタイプ。10回のうち1~2回は力の抜けたキャストでナローループのライナーが出たが、扱い慣れないアクションなのでなかなかタイミングがとれない。疲れる・・・。が、魚を掛けたらこんなに安心なやつは当工房のシングルハンドでは他にない。

以上の2本は大物狙いを想定して、ガイドのラッピングにも一工夫。
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スネークも全部根元をダブルラップに。たしかアメリカの竿だったと思うけど、こんな巻き方をしたのを見た事がある。シルクスレッドでバーニッシュも糸目が出るくらいの厚さだったから、補強のためにしたんだろうけど、ナイロンスレッドにエポキシのバーニッシュなら必要ないかも。ま、念のため・・・。

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3本目は少し前に本組みが済んでいた9ft.。普通のラインで#6/7/8をお好み次第でどーぞ、というところ。
印象は、記憶の中で最初にお目にかかったペゾンのようなタワタワなやつ。ラインを通すと豹変してWF#7をオーバーヘッドで軽く飛ばし、WF#8をスイッチキャストで気持ちよく運んでくれる。シングルハンドスペイならWF#9でもイケると思う。
テーパーは Angler's Choice シリーズの取り方を踏襲している。まったく同じではないけど、大きく違うところは無い。7’3” 2P のテーパーの取り方が 9’ 2P で通用するかどうか確かめたかっただけ。このくらいの竿ならあえてスプライスト・ジョイントにする必要は無いかもしれない。
グリップとリールシートでちょっと遊んじゃった・・・。
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[ 追記 ]
ちょっと細めになったスウェルのジョイントは、スプライス部に修正をかけたらいくらか良くなった。規定値より細くなってしまったものは太くしようがないので ‘くの字’ の曲がりが解消した訳ではないが、少し出にくくなった(ような気がする)。もともと使用に差し支えるほどの程度ではないのだけど。
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by kurirod | 2013-09-26 13:18 | 竿 | Comments(0)
2013年 09月 20日

最終回

最終回といっても、これでブログを止める訳じゃないから早トチリしないでね。
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これをいじくりまわすのはこれでお終いにしようという意味だから。こいつのおかげでこの前下ごしらえしたストックがなくなっちゃったのよ、2Pの11セット分。いい加減にしとかないとね・・・。

台風18号が去って3日目、台風一過の晴天に荒川へテストに行った。ボーボーだった河原の草はほとんど流されたり埋まったりで、サッパリしたもの。こんなだったり
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こんなだったり。
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かなり砂利が積もってイイ感じに見えるけど、まだ川の水位が高いから砂利の下はすぐ水でズブズブ。うっかり車を乗り入れると身動きできなくなりそう。気をつけないと・・・。

で、今回は本来なら2ハンドで使うような重さのラインをシングルハンドで使ってしまおうという、フツーじゃない課題の最終回。ストックもとりあえずこれで最後だから、どうせなら思いっきり強いヤツを作ってやれ、という訳で。
重いラインを扱うんだから長さは両方とも8ft.。長くなればなるほど直線的に振るのが難しくなる。
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これなんかDTX#7/8が平気で振れてしまった。ヘッドを30センチくらい引き込んだけど。組んだ時にはバスロッドかと思うほど強かったけど、重いラインを入れると案外曲がってくれる。トップもバットもこれまでにないほどテーパーをきつくしてある。川のネイティブレインボー60センチくらいなら安心して使えそう。
AIRFLOのSkagitCompact 420gr.(27.22g)なんかヘッチャラ。RIOのSteelhead Scandi 450gr.(29.16g)でも余裕。とにかく強いの、ということで組んだので、ベンディングカーブは少しトップ寄り。あと少しでトップとバットのバランスが崩れるくらいのところだと思う。大きな声では言えないけど、あまり好きではないかも

もう1本の方。これはRIOのFright Head 350gr.(22.68g)が軽快に振れる。375gr.(24.3g)でもだいじょぶだけど、少しゆっくり振らないと。あ、両方ともフローティングティップ使用ね。で、キャストの距離はリーダーを除いて25mくらい。状況は右からやや強めの風。
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こいつのベンディングカーブはけっこうバットに入ってくる感じで私の好み。60センチのネイティブだとランディングにちょっと時間がかかるかも。その分楽しめる。前述のと比べるとシャフトの重量で20gくらい軽いので、持った時の印象はかなり軽い。こっちのテーパーで太めにすれば良かったかな~・・・。
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取っ換えひっかえラインを変えて・・・。

スプライストジョイントはとにかく頑丈で、フェルールのように気を遣いながら力加減をする必要が無い。思いっきりブン回しても(程度もんだとは思うけど)折れる心配は無いから、大物狙いにはうってつけの構造なんだろうナ。
大物にも負けないようにしようとすると、どうしてもバットが強くなる。バットが強くなるとキャストが楽じゃなくなる。どうもうまいこといかない。

今回のはリールシートがちょっと豪華だけど、これは6~7年くらい前に作った最初の2ハンドモデルをボツにして、パーツ取り用にとっておいたやつから外して使ったから。今はもうメーカー廃版の金具。

デモロッドなもんで、デッドストックを組み合わせたリールシートを他にいくつか作っているから、そのうち紹介するかも。
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by kurirod | 2013-09-20 21:01 | 竿 | Comments(3)
2013年 09月 05日

ほぼイメージ通り

さんざんいじりまわしたスプライスト 9ft. のパラボリック。なんとかまとめて、これで暫くいじるのは止めようと思ったが、そうはいかなかった。8ft.6in. が張りのあるいい感じに仕上がったのに、何で9ft.はフルパラボリックだけなの? 8ft.6in. と同じアクションはできないの? プロでしょ? という訳でまた1本。
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さすがに今度はほぼイメージ通り。‘ほぼ’がつくのはベンディングカーブが若干トップ寄りになってるから。今まで作りちらかしたやつは、少しづつテーパーを変えて、どのテーパーがどういう曲がり方をするかという事を確かめていたようなところがある。
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8半は完璧にイメージ通りに曲がってくれたが、6インチ延ばしたら同じテーパーじゃまずいだろうと、ほんの少しテーパーを変えた。同じでもよかったのかもしれない。1時間ほど振り倒して見たが、クセはほんの少しつくくらいで、逆に曲げてやるとすぐとれるから問題は無い。前のフルパラボリックと比べると、こっちの方が一般的で使いやすいと思う。試していないが、ヘッドなら350gr.(22.68g)くらいまで使えそう。
やっと納得。ゆっくり仕上げよう。

[ 追記 ]
こと竿に関しては釣り人の数だけ真理があるから、人に聞いたところで聞いた事を鵜呑みにする訳にはいかない。いろいろな理由で“いい竿”というのも人によって違う。
私にとって“いい竿”とは、余計な力を使わなくてもちゃんとしなってラインを運んでくれる竿。今回のスプライスト・ジョイントでは10本分くらい作りちらかしてしまったが、プロダクトモデルとして採用できるのは8半、9でそれぞれ1本だけ。どうしてどうして、竿作りはオモツライ。
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by kurirod | 2013-09-05 17:24 | 竿 | Comments(2)
2013年 09月 01日

完成!

ムキになって格闘していたスプライスト・ジョイント2Pが、やっと完成した。シングルハンド9’0” 2P。
さて試投を、という時に天気予報通りドシャ降りの雷雨にやられたが、しぶとく合間を見計らって敢行。
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ラインはDT#6とWF#7。怪我の功名だか不幸中の幸いだか、雨のおかげで駐車場にデカい水溜りができていたので、ついでにスカジットヘッドも。280gr.(18.14g)が目安かな。

製作過程で使っているゲージ類がシンクロしなくなっているのが発覚。クソ暑いなか汗まみれで1/100mmの調整を余儀なくされたりしたが、なんとか克服。フォームも長い間使っていると微妙に減って、セットした寸法通りに削れなくなるようだ。デプスゲージをプラス4/100にしておかないと設定した寸法に仕上がらない。均一に減る訳ではないので5インチごとにチェック。ノーミソが沸騰寸前の状態で3日もかかった・・・。
─閑話休題─

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バットのガイド位置はラインの“ノリ”に大きく影響するので仮り止めのまんま・・・。

8'6" #6/7 はかなりイメージ通りのアクションに仕上がったが、9' はゲージの件でかなり振りまわされた。で、試作をかさねた結果、フルパラボリックの楽しい竿に仕上がったと思う(好き嫌いはあるだろうけど)。おかげで、こないだ下ごしらえしたストックが半分になった。
止水やチョークストリームでドライやウェットを使って遊んでみたい。

スプライスト・ジョイントはつないだりたたんだりするのが面倒だけど、フェルールのようにキャストする時にジョイントに気を遣わなくて済むのが取り柄デス。かなり丈夫。

あ、写真はデモロッドなので自作のリールシート(金物)を使ってます。
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by kurirod | 2013-09-01 18:33 | 竿 | Comments(0)