竿屋の独白

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2018年 12月 21日

裏のハナシ

裏といってもヤバイ話じゃ無い。リールフットの裏。リールシートに乗っかる面のこと。

必要に迫られてテスト用のラインが増えていくのと一緒にリールの数も増えた。ほとんどがスカンジナビアンタイプなので、重さの違うラインを試したければヘッドだけ交換すればいいワケなんだけど、これが意外と面倒くさい。なので、ラインの種類とほぼ同じ数のリールがたまる結果となった。当然低価格でそこそこの性能を持っていて、竹竿に装着しても自己主張しないものを選ぶ。新品の必要は無いからオークションなんか便利。
ところがコレがクセ者で、好物のちょっと古いハーディーなんてのがヒョッコリ出て来たりするから始末が悪い。結局、安くない買い物になったりする。119.png

で、リールは当然リールシートに装着するワケだけど、昔のヨーロッパの鮭釣り用の竿はグリップやリールシートが現代のものより太いのが多い。グラファイトのおかげでシャフトがずいぶん細くなったからね。当然市販のリールシートの金具やスペーサー細目になって・・・。
割と最近のヤツと1900年前半のロングフットを比べるとこのくらい。
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数字は棒の直径。そもそも固定のリクツとしては、丸くしゃくってできた両側の峰の部分が踏ん張ってリールが回りにくくなっている。当然シートはシャクリの寸法より太くなければイケナイ。これが細くなると峰の部分で踏ん張れなくなって、両端のシート金具と脚のセンターの線の部分で押さえつける状態になるのでリールの据わりが悪くなる。少し金具が緩んだだけで本体が横揺れし始め、竿を振るたびにその揺れが増幅してカタカタ動くようになる。ま、金具だけで固定してるだけだからね・・・。峰が両側で踏ん張ってくれると多少金具の抑えが甘くても簡単に緩んでくるという事が無い(ような気がする)。

何となくリールによって据わりが良かったり悪かったりするような気がしてたので、手持ちのリールをチェックしてみた。
以下、新しい順。
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上の二つは同じモデルの違うシリーズで古いと思われる方はブラスでリブ付き。アルミのスムース仕上げの方はRが少し台形になってる。肉厚を確保したかったのかね? それにしても・・・そこまでやる
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これはロングフット用のシート。これなら他の脚でも装着可能。脚が当たる部分には堅木が入っててコルクの厚さは 3㎜ 程度。意外と緩まないもんデス。
色々と面白い発見はあったけど、何やってんだか・・・・144.png

[ 追記 ]
ちょっと思い出したので忘れないうちに。
かれこれ 10 年以上前になると思うが、当時付き合いがあったメーカーの社長がアメリカの釣り雑誌のコピーを送ってくれた。メーカー各社が出しているフライリールの脚のサイズを規格化しようという話が持ち上がっているという内容だった。
「この話がうまくまとまったら、もうリールシートに悩まされなくて済むね!」なんて期待してたら翌年あたりに「どうもまとまらなかったみたい」という事でぬか喜びだった。
ついでに思い出したので書いとくけど、スペイラインにも同じような話があって、スタンダードラインのように規格化しようとしたけど結局どこかの抜け駆けだか何だかでチャラになったという経緯がある。

色んな思惑がからんでくると、まとめるのは大変みたい。ケシ粒みたいな極東の竿屋は只々振り回されるだけ・・・118.png


by kurirod | 2018-12-21 14:28 | リール | Comments(0)


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